skyfall 映画の記録

cinemania’s diary

「ウディ・アレンは無実だ」英ガーディアン誌インタビュー取材~映画『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』公開記念

『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』撮影現場より ウディ・アレンが20歳だった頃、作家のダニー・サイモンからコメディに関するいくつかのルールを教わったが、その中でも最も重要なことは「外部の意見は無意味だから、常に自分の判断を信じろ」ということ…

ジェームズ・キャメロンのパーソナルエッセイ「映画の過去、現在、そして未来へ」

映画監督になる夢を抱く前から、私は映画を愛していました。子供の頃、私は1950年代に作られた古いB級SF映画を全て暗記していました。クリスマスに手に入れた小さなオーディオカセット・レコーダーに録音しては聞き返して、頭の中でも再生していました。そう…

小野寺系による『旅する黒澤明 槙田寿文ポスター・コレクションより』をめぐる雑文がタイトル詐欺だった話

本当は別の記事を出す予定だったのですが、うっかり酷い文章を目にしてしまい朝から気分も体調も悪い。タイトルは「世界のアーティストは黒澤映画をどう表現した? 海外版ポスターから浮かび上がる、黒澤明の新たな姿」と、非常に立派なのだが、読者は、そこ…

小野寺系はなぜ映画評論家と呼ぶに値しないのか――アメコミ、アート、アニメ、そして映画

今回も前置きは抜きにして始めるが、小野寺系なる人の映画評なるものは本当に酷い。正直ここまで駄目だとは思わなかった。例えば、『ニンジャ・バットマン』に関する雑文である。本人はTwitterで「原作コミックやノーラン版映画との比較を通し、内包するテー…

マイケル・ムーアはクリント・イーストウッドの『アメリカン・スナイパー』を、どのように称賛したか。

どうやら、マイケル・ムーア監督がクリント・イーストウッド監督の『アメリカン・スナイパー』を徹底的に否定しているとでも言わんばかりのデマを流し続けている方がいるらしいので、公開当時のインタビューから、該当する箇所を抜粋して紹介しておこう。(…

小野寺系による当ブログをめぐるデマに応答しておきます。

小野寺系という方が、ご自分のツイッターで当ブログの過去記事*1に関してデマを流していたので、主に事実関係についての訂正をごく簡単にしておきます。小野寺系 on Twitter: "そもそも『インビクタス』をいま絶賛することでメディアが得をすることなんてな…

クリント・イーストウッドは日本で高く評価されすぎているという説は本当なのか――荻野洋一『リチャード・ジュエル』論の問題点をめぐって

荻野洋一のコラム「『リチャード・ジュエル』が誘う終わりのない問い イーストウッドの“悪意”を受け考えるべきこと」を読んだ。批判の内容そのものにも、あまり感心しなかったのであるが、それはおいおい語るとして、それ以前に困ったのは、冒頭の以下のよう…

キネマ旬報『リチャード・ジュエル』特集の町山広美の文章が酷かった

キネマ旬報2020年2月上旬号の『リチャード・ジュエル』特集に掲載された町山広美の文章が酷かった。映画の内容とは関係なく、イーストウッドはトランプ支持だと非難して、彼の作品を支持する人たちまでも揶揄する。最後も唐突に「戦争が始まろうとしている」…

Netflixが 2020年に配信するオリジナル映画 28作品

ALL THE BRIGHT PLACES1.『グレイス-消えゆく幸せ-』A FALL FROM GRACE タイラー・ペリー製作・監督によるサスペンス。クリスタル・フォックスが夫を殺した容疑で逮捕された女性を演じる。共演はフィリシア・ラシャド、ブレシャ・ウェッブ。1月17日配信。2…

ウディ・アレンが「幼児虐待」の醜聞を乗り越えるまで

ウディ・アレンの新作『A Rainy Day in New York』がフランスで公開された。過去の幼児虐待疑惑により、バッシングを受けていたアレンだが、キャリアは復活しつつある。

「Netflix最強コンテンツ、『ストレンジャー・シングス』が変えたもの」(宇野維正 )で、本当は変わっていないもの。

基本的に苦手な人の文章は、なるべく見ないようにしているのだが、『ストレンジャー・シングス 未知の世界』に関するコラムということで、目についてしまった。作品そのものではなく、宣伝についての話だ。news.yahoo.co.jp 宇野はまず、1985年が舞台となる…

ル・モンドの批評家たちを熱狂させた1944年以降の映画100本

『河』ジャン・ルノワール (1951) 『雨月物語』溝口健二 (1953) 『東京物語』小津安二郎 (1953) 『七人の侍』黒澤明 (1954) 『奇跡』カール・テオ・ドライヤー (1955) 『理由なき反抗』ニコラス・レイ (1955) 『めまい』アルフレッド・ヒッチコック (1958) …

てらさわホーク『マーベル映画究極批評』の問題点について

特に前置きもなく始めるが、まず、最初に気になった点。本書には出典の表記が見当たらないのである。 最近、幻冬舎から歴史書という触れ込みで出版された『日本国紀』が、他の文献やウェブからの多数の転載があるにもかかわらず参照元の表記がない点で、厳し…

宇野維正の「なぜ日本では世界的ヒットのアメコミ映画が当たらないのか?」の、事実誤認について。

とあるインタビューを読んだ。 https://www.sbbit.jp/article/cont1/36447 まず、冒頭部分の「映画・音楽ジャーナリストでアメコミ映画にも詳しい宇野維正氏にぶつけてみた」というくだりで、ひどく驚いた。この人が、これまでアメコミについて書いたり話し…

トレヴェニアンが、初心者のために選ぶ1970年以前のベスト映画100

「これら約100本の映画は、昨今の、意識に訴えかけるのではなく、末梢神経を刺激するようにデザインされた、騒がしくインパクト重視で暴力的な映画に曝されることで映画のリテラシーが変化してもなお、一般大衆にとって、娯楽としての価値と重要性を維持して…

『アベンジャーズ/エンドゲーム』脚本家 クリストファー・マーカス、スティーヴン・マクフィリー インタビュー

◯ターニング・ポイントの設定 ーー『インフィニティ・ウォー』と『エンドゲーム』において、大きな出来事を、どのように配置していったのでしょうか。 クリストファー・マーカス:最大のポイントは、スナップ(指パッチン)ですね。『IW』の最後にやっておか…

作られなかった映画たち スタンリーキューブリック編

スタンリー・キューブリックの生涯については、すでに多くの研究書が出版されている。それらを元に、幻の企画を追ってみよう。 自主制作という形で映画作りを始めたキューブリックが注目を浴びたのは、監督第3作の『現金に体を張れ』だった。MGMのプロデュー…

作られなかった映画たち デヴィッド・フィンチャー編

『宇宙のランデヴー』のイメージボード 著名な監督であれば、実現しなかった企画をいくつも経験するのが普通である。他からオファーを断る場合もあれば、自ら企画を立ち上げながら完成できなかった場合もある。そんな死亡リストの長さを競うなら、デヴィッド…

てらさわホークの『シュワルツェネッガー主義』は、どこが問題なのか。

先日図書館で、てらさわホークの『シュワルツェネッガー主義』(洋泉社)という本を借りてきた。数ヶ月ほど前、新刊書店で見つけたときは、タイトルにも著者名にも惹かれるものがなかったのだが、無料だし暇つぶしにはなるだろうと、軽い気持ちで読み始めた…